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2013年12月17日火曜日

HPIがミニカー事業から撤退。相次ぐミニカー業界の値上げや撤退の原因とは

HPIがミニカー事業から撤退
HPIレーシングの公式ブログに掲載された文章(画像:HPI-RACING公式ブログより引用)

HPIがミニカー事業から撤退。予約も全てキャンセルへ。


ミニカーを集めていたりする人か、あるいはラジコン関係にちょっと詳しい人じゃないと知らないかもしれませんが、アメリカの模型メーカー「HPI」がミニカー事業から撤退する事を発表しました。
HPIはマクラーレンやランチア、日産、ホンダなどのレースカーやラリーカー、GTカーのミニカーを製造販売していたメーカーです。

現在開発中のものや発売予定で予約を行っていたものも全てキャンセルとなるようです。

HPIは2013年12月20日をもって8年間続けて来たミニカー事業から撤退するということですが、最近、世界各国のミニカーブランドの異常なまでの価格高騰や発売時期の遅れなど尋常じゃない状態となっている原因とはなんなのかを書いていきたいと思います。




ミニカーの価格上昇や撤退は中国の製造原価の高騰と円安のダブルパンチから。

HPIがミニカー事業から撤退
画像:HPIレーシング・ミニカー部門の公式サイトより引用。

数年前から言われておりましたが、ミニカーは主に世界中のどこのメーカーでも中国での生産を行っており、以前は良かったのですが、近年は中国の従業員の人件費の上昇や技術者の数に対しての生産量の増加によって価格がどんどんと上がっている状況にありました。

これはHPIに限らず世界的な流れとなっていて各国の多くのミニカーブランドの製品の価格が以前の倍近くまで上がるという状況を生み出します。それだけ中国生産が魅力的だったということなのでしょう。

実際、日本も当時は民主党が政権についていた頃で、国内の輸出業を追い出す為にわざと放置して円高にしているんじゃないかとすら感じてしまうくらいの円高傾向にあり、良くも悪くも輸入業はギリギリの価格ラインで保たれていました。

しかし、現在の自民党に代わりアベノミクスで円安となって以降、以前のリーマンショック前の頃のようなある意味「適正」な状況に戻された事で輸入と輸出の流れが変わるとともにギリギリのラインで収益性を保っていた輸入ミニカーブランドは「値上げ」か「撤退」か、という状況となっています。

値上げといっても、消費税程度上がるとか、食品の値段が少し上がるとか、そういうレベルではなく1.5倍から2倍くらいに上がっているイメージです。

数年前まで4000円くらいで販売されていたミニカーが同じクオリティーで現在は8000円くらいとかします。
この価格で「まだ上がるかも」レベルなので、これ以上上がってしまえば国内生産するのと大差ないレベルになるかもしれないと思います。

個人的にはいつかはこのような状況になるんだろうなーと感じていましたが、ついに現実となってしまいました。


ミニカーから見える世の中の流れの切り替わり。


個人的な考えとなるので真偽は分かりませんが、現時点で中国に依存する輸入型のブランドは、ミニカーに限らずどのジャンルでもこうなっているのではないかと思いますし、近年の中国の政治の状況や人件費の問題、それから中国韓国を除いたアジア諸国への投資の増加からみても「引き時」な感じになっていると思います。

個人単位でも仕事を中国市場から国内市場に場を移したり、大手の製造業系ブランドも東南アジアへシフトしていると聞いています。

このようなメーカーも確実に流れは把握していたはずですが、ミニカーの製造にはコストと技術を要するため、「ここがダメだったらあそこで作ろう!」ということも簡単には出来ないので、現時点では欧州のメーカーなどはレジンでの少量高価格なミニカーの生産へ移行したりドイツ、イタリアなど自国での生産を増やしたりと技術を保ちながら生産を行っているように感じます。

逆に現在ミニカーブランドが乱立していっているのが中国や香港などを中心とした地元系のミニカーブランドとなっており、輸出入が少ない為か価格的には欧米や日本の会社に比べると安く設定されてますね。

しかし、それらの自国のミニカーブランドですら異常な程の価格高騰となっている現状で考えればこの先はミニカーの製造拠点自体が中国から他国へシフトしてしまう可能性は十分にあると思います。


ミニカーから撤退したHPIの今後はRC(ラジコン)事業へ集約。

HPIがミニカー事業から撤退
画像:HPIのRC部門「hpi-racing」のオフィシャルサイトより引用。

ミニカーの事業から撤退を発表したHPIですが、今後は同じくメインで開発を行っていて知名度の高いラジコン部門へ全て集約するようです。もともとはRCがメインで途中からミニカー事業へ参入して来たイメージだったので元に戻る感じになると思います。

HPIはこのようなカタチでミニカー部門の歴史が一先ず終わってしまいましたが、他社の作らないようなマニアックな車をモデル化することでファンも多く技術は高いので、もしまた機会があればハイクオリティなミニカーを制作してくれるかもしれません。(憶測です。)


HPIのミニカーの完成度はこんな感じ。


最後に、僕が個人的に所有していたHPIのミニカーがあったので写真を掲載しておきます(笑)↓
HPIがミニカー事業から撤退
HPIが過去にリリースしていた1/43スケールのミニカー「GT by Citroen」
HPIがミニカー事業から撤退
HPIが過去にリリースしていた1/43スケールのミニカー「GT by Citroen」
HPIがミニカー事業から撤退
HPIが過去にリリースしていた1/43スケールのミニカー「GT by Citroen」

このモデルは以前ゲームの「グランツーリスモ」とシトロエンがコラボレーションした時にリリースされたHPIブランドのレジン製のミニカーです。

円高の頃でしたがレジンという材質もありもともと1台が15000円くらいと結構高かった記憶があるのであれ以上となってしまうとメーカーも大変だったと思います。

上のモデルでレジンと書いていますが、おそらく今回の撤退は少数生産となる高額なレジンモデルよりも数多く生産するダイキャスト製モデルの方が大変だったんじゃないかと勝手に想像しております。

今後のミニカーを含めた趣味の世界での流れがどうなるのかは分かりませんが、ミニカーが手元に届くまでの間に様々な努力や苦悩などが関連してお客さんが買える価格や納得できるクオリティーを実現していたということを改めて実感させられました。

これからも自動車ファン、ミニカーコレクターのためにより良い製品を作っていってほしいと思っています。

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Idea Web Toolsは2013年にオールジャンルのサイトとしてスタートし、現在はフェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェなどスーパーカー、メルセデスベンツ、BMW、アウディなどの国内外の高級車を中心に、世界の自動車に関連するテクノロジーやライフスタイルなどの話題をお届けするブログ形式のニュースサイトとして運営しています。