アルファロメオ「33ストラダーレ ペルラ・ネーラ」登場!33台限定の中で唯一の特別な1台
アルファロメオが、世界33台限定で生産される「33ストラダーレ」の中から、特別な1台「33ストラダーレ ペルラ・ネーラ(Perla Nera)」を公開しました。
今回のモデルは「ペルラ・ネーラ」という名前で製作された唯一の33ストラダーレです。
「Perla Nera」はイタリア語で「黒真珠」を意味する言葉。その名前の通り、ボディからホイール、インテリアまでブラックを基調とした仕上がりになっています。
しかも、単純に黒い塗装を施したわけではありません。ボディにはマット仕上げのカーボンファイバーを全面に露出させ、その織り目そのものをデザインとして見せる仕上げが採用されています。
33台の中で唯一の「ペルラ・ネーラ」
アルファロメオ「33ストラダーレ」は、1967年に登場した名車を現代に蘇らせるモデルとして2023年に発表されました。
生産台数はわずか33台。そして今回のペルラ・ネーラは、その33台のうちの1台です。
ここは少しややこしいところですが、「ペルラ・ネーラ」という別の限定モデルが33台作られるわけではなく、33台の33ストラダーレの中に、今回公開された唯一のペルラ・ネーラが存在するという関係です。
アルファロメオ自身も、このクルマを「33台のうちの1台」ではあるものの、Perla Neraとしては唯一無二の存在と説明しており、この個体ではオーナー自身が「Perla Nera」という名前を選び、正式に登録している、いわばオーダーメイドのようなモデルです。
カーボンファイバーを塗装せず、そのまま見せる
ペルラ・ネーラ最大の特徴が、ボディ全体に使われたカーボンファイバーです。
一般的なカーボン製ボディパーツでは、上から塗装してしまうこともありますが、このモデルではカーボンファイバーそのものを見せる仕上げを採用しています。
しかもマット仕上げとすることで、光沢のあるカーボンとは違った落ち着いた表情を演出しています。
さらに、カーボンファイバーの繊維をどのように配置するかまで専用設計されており、ボディの形状や左右の対称性、各部の立体感を強調するように仕上げられています。
カーボンを単なる軽量化のための素材ではなく、ボディデザインそのものとして見せる考え方で、もともと異質な存在感のある「33ストラダーレ」をベースにすると、逆にアルファロメオっぽさのあまりない厳つい仕上がりとなっています。
ブラックホイールとエンブレムを抑えた外観
ボディだけでなく、ホイールもブラックで統一されています。
さらに外装のバッジ類も極力省かれており、アルファロメオのエンブレムを除いて余計なロゴを配置していません。
普通なら限定車であることをアピールするために、専用エンブレムなどを追加したくなるところですが、ペルラ・ネーラでは逆にそれらを減らしています。
その結果、カーボンファイバーの織り目と流麗なボディラインが前面に出るデザインになっています。
「特別なクルマだから特別なマークを付ける」のではなく、「特別すぎるので余計なものを付けない」という考え方にも見えます。
インテリアも徹底したブラック仕様
インテリアも外観と同じくブラックを中心に仕上げられています。
カーボンファイバーと全面的なアルカンターラを組み合わせ、外装から室内まで統一された雰囲気を作り出しています。
シートもオーナーの体格に合わせて専用設計され、座り心地やドライビングポジションを確認しながら形状が変更されています。
さらに、アルファロメオ伝統の「カンネローニ」と呼ばれるシートパターンも専用にアレンジされ、ドアパネルやサイドシルにも同じデザインを取り入れています。
ヘッドレストにはカーボンファイバーのインサートと「Perla Nera」の名前を配置し、アルファのロータリーセレクターにはオーナーのイニシャルまで刻まれています。
630馬力超の3.0L V6ツインターボ
見た目だけの特別仕様ではありません。
ペルラ・ネーラのベースとなる33ストラダーレには、3.0L V6ツインターボエンジンを搭載しています。
その最高出力は630馬力以上で、8速DCTと後輪駆動を組み合わせ、最高速度は333km/h、0-100km/h加速は3秒未満とされています。
シャシーにはHフレーム構造のアルミニウム製シャシーとカーボンファイバー製モノコックを採用し、軽量化と高い剛性を両立しています。
1967年の33ストラダーレをルーツとしながらも、現代のスーパーカーとして必要な性能もしっかりと備えているわけです。
「Bottega Alfa Romeo」が生み出した1台
今回のペルラ・ネーラを語るうえで欠かせないのが「Bottega Alfa Romeo」です。
33ストラダーレは、このBottega Alfa Romeoから生まれた最初のプロジェクトで、オーナーとアルファロメオのデザイナーが継続的に話し合いながら、一台ごとに細かな仕様を決めていく特別なプログラムです。今回のペルラ・ネーラでも、カーボンファイバーの繊維配置からシート形状、インテリアの細かなディテールまで、オーナーの要望を反映して仕上げられています。
そして、このBottega Alfa Romeoは現在、アルファロメオとマセラティが共同で展開する「BOTTEGAFUORISERIE」の一部に位置付けられています。
BOTTEGAFUORISERIEは、特別カスタマイズ仕様車の開発だけでなく、ヴィンテージモデルの修復や素材研究、モータースポーツ技術の応用まで行う取り組みで、「BOTTEGA」「FUORISERIE」「LA STORIA」「CORSE」という4つの部門から構成されています。
このうち「BOTTEGA」は、少量限定生産の特別仕様車を手掛ける部門です。33ストラダーレやマセラティ「MCXtrema」などを、オーナーと共同で一台ずつ仕立てていくことを目的としています。
つまりペルラ・ネーラは、単に33ストラダーレに特別なカラーを設定したモデルではありません。
33ストラダーレそのものが、すでに通常の量産車とは違う方法で作られており、その中からさらにオーナーのこだわりを突き詰めた1台がペルラ・ネーラとして完成したことになります。
「黒い33ストラダーレを作ってほしい」というところから始まったとしても、最終的にはカーボンの繊維一本一本の見せ方まで決める。
ここまで来ると、もはやオプション選びというより、クルマを一緒に作っている感覚に近そうです。
33台の中で、もう二度と作られない1台
ベースとなる33ストラダーレの時点で、販売価格は300万ユーロ、現在の日本円にして約5億3700万円とされる、まさに選ばれし人しか乗れないような車です。
限定33台の希少なモデルの中で、さらにオーダーに合わせて特殊なカスタムを施したモデルのため、価格などは公表されていませんが、あまりにも特殊すぎるため、ここまで仕上げるのに一体どれくらい掛かっているのかも全く想像できませんね。
アルファロメオは、「このモデルはカスタマイズの概念を超越し、自動車芸術の領域へと踏み込んだ、二度と再現できない唯一無二の作品である」と発表しており、ここまで来ると車というより一つのアート作品に近いような気もします。
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