BMW 7シリーズに防弾ガラスや装甲構造を備えた「Concept 7 Protection」を公開!
BMWが2026年10月12日、新型コンセプトカー「BMW Concept 7 Protection(コンセプト・7 プロテクション)」を公開しました。
ベースとなっているのは、BMWのフラッグシップセダン「7シリーズ」。通常の高級セダンに近い外観や快適性を維持しながら、防弾ガラスや特殊な装甲構造を組み合わせ、日常生活で想定されるさまざまなリスクに対応することを目指したモデルです。
BMWにはすでに、より高い防護性能を備えた「BMW 7シリーズ Protection」などが存在しますが、今回のコンセプトカーは、それらとは異なる保護ニーズに応える新たな選択肢として提案されています。
見た目は高級セダン、中身には防護技術
Concept 7 Protectionの大きな特徴は、外観からは防護車両であることが分かりにくい点です。
ベースとなる7シリーズの堂々としたスタイリングを維持しながら、車体には乗員を守るための防護構造を組み込んでいます。いかにも「装甲車です!」と主張するような外観ではなく、街中を走っていても周囲に溶け込むような仕上がりです。
防護構造には、通常の車両よりも厚い防弾ガラスに加え、弾道防護用の鋼材や繊維強化複合材を採用。ドアや窓ガラス、ボディの接合部分まで含めて保護する構造となっています。
ルーフにも鋼材と繊維強化複合材による防護層を設けており、標準のパノラマガラスルーフを外観上は維持しています。ただし、ルーフ部分の防護構造に対応するため、パノラマルーフのサンシェードは常時閉じた状態で使用する仕様です。
さらに、後部の三角窓にも防護構造を追加。見た目は優雅な7シリーズでも、窓の端までしっかり備えが施されています。外からは高級セダン、中身は防護車両という、なかなかギャップのある一台です。
想定するのは拳銃による攻撃などの日常的なリスク
Concept 7 Protectionは、あらゆる攻撃に対応する最上級の防護車両という位置付けではありません。
BMWによると、このコンセプトカーは新しい「BayB」規格に適合し、9×19mm弾や.44マグナム弾など、一般的な拳銃弾の一部を想定した防護性能を備えています。
対象としているのは、日常生活の中で発生する突発的な危険や、移動中の襲撃、治安に不安のある地域での移動など。個人や企業、各種組織が、それぞれのリスクに応じた防護手段を選べるようにすることが開発の狙いです。
一方、爆発物による攻撃への対応には、さらに高い防護レベルが必要になります。Concept 7 Protectionは、そうした脅威まで想定する上位の防護車両とは役割を分けています。
ベースは612馬力のプラグインハイブリッド
パワートレインには、「BMW M760e xDrive」の技術を採用しています。
3.0リッター直列6気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムで、システム最高出力は612馬力、最大トルクは800Nm。8速ATとインテリジェント4輪駆動システム「BMW xDrive」を組み合わせています。
防護装備を追加した車両では、重量の増加が走行性能や制動性能に影響することも考えられます。
そこでBMWは、シャシーやブレーキ、パワートレイン、運転支援システムなどを車両全体として調整。防護装備を組み込んだ状態でも、通常の7シリーズに近い運転感覚を実現することを目指しています。
単に装甲を追加するのではなく、車両全体を一体で開発するという考え方が、このモデルの特徴です。
後席には折りたたみテーブルやクールボックスも
もちろん、7シリーズをベースとする以上、乗員の快適性にも手は抜いていません。
インテリアにはBMW Individualのメリノレザーやアルカンターラなどを採用。サンプロテクションガラスや電動サンシェードでプライバシーに配慮し、後方の視界を確保するデジタルインテリアミラーも備えています。
特に注目したいのが後席です。折りたたみ式テーブルとクールボックスを備えたBMW Individualのリアコンソールが初公開され、テーブルにはワイヤレス充電トレイも組み込まれています。
移動中に仕事をするのはもちろん、冷たい飲み物を楽しみながら次の予定を確認する、といった使い方もできそうです。
このリアコンソールは、2027年後半から通常のBMW 7シリーズにも設定される予定です。
防護車両としての機能だけでなく、移動時間を快適に過ごすための装備も充実させている点は、フラッグシップセダンをベースとするモデルらしいところです。
「BMW 7シリーズ Protection」との違いは?
ちなみに、BMWには、さらに高い防護性能を備えた「BMW 7シリーズ Protection」がすでに存在します。こちらは防護レベルVR9に対応し、オプションでVPAM 10にも対応する本格的な高セキュリティ車両。SUVタイプの「BMW X5 Protection VR6」もラインアップされています。
今回のConcept 7 Protectionは、こうしたモデルを置き換えるものではなく、異なるリスクに対応するための新しい選択肢として提案されています。
防護性能を高めれば、車体構造も装備も大掛かりになっていきます。
もちろん、どんな危険にも備えられるに越したことはありませんが、すべての人に最上級の防護性能が必要なわけではありません。必要以上に重装備にするのではなく、想定するリスクに合わせて選べるようにするのが、今回のコンセプトの狙いといえそうです。
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| プロテクションはフル装備になるとこんな感じになるので、そこまではちょっと、、、という顧客に向けたのが今回のコンセプトだと思われます。 |
Concept 7 Protectionは、BMWが長年培ってきた防護車両の技術を生かしながら、そのラインアップを広げる可能性を示した一台で、現時点ではコンセプトカーとしての公開となっており、市販化の詳細は発表されていませんが、今後は欧州の一部市場を中心に展開が検討されています。
毎日の移動に戦車のような装備までは必要ないけど、いざというときの備えは欲しい。そんなニーズに応えるモデルとして、今後の動きが気になるところです。
高級セダンの快適性と防護性能を両立する新提案
BMWは長年にわたって防護車両を開発・生産しており、開発からアフターサービスまでを一貫して提供できる体制も強みとしています。ニュース映像などで、要人の車列にBMWの防護車両が含まれているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
今回のConcept 7 Protectionは、防弾ガラスや特殊な防護構造を備えながら、612馬力のプラグインハイブリッドによる走行性能や、後席でくつろげるラグジュアリーな装備も確保しています。乗員を守るための備えはしっかり用意しつつ、移動中の快適性も忘れないあたりは、さすが7シリーズといったところです。
もちろん、必要な防護性能は想定するリスクによって異なります。すべての危険に対応する重装備ではなく、普段使いできる高級セダンの姿を保ちながら、万が一に備えるというのが今回のコンセプト。外から見れば優雅な7シリーズですが、その中身にはひと味違う安心への備えが隠されています。
参考資料
BMW Group PressClub
「BMW Concept 7 Protection: Discreet protection in its most sophisticated form」
https://www.press.bmwgroup.com/global/article/detail/T0461562EN/bmw-concept-7-protection:-discreet-protection-in-its-most-sophisticated-form
BMW Special Sales
「The BMW Concept 7 Protection」
https://www.bmw-special-sales.com/en/bmw-protection-vehicles/bmw-concept-7-protection.html














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