シトロエンが「2CV フルゴネット・コンセプト」を公開!名車の商用バンを現代風にデザインしたユニークなコンセプト
シトロエンが2026年10月、パリモーターショーで新型コンセプトカー「2CV Fourgonnette Concept(2CV フルゴネット・コンセプト)」を公開しました。
モチーフとなっているのは、往年の名車「2CV」をベースに開発された商用バン「2CV Fourgonnette」。かつて職人や商店主、配達員など、さまざまな仕事を支えてきた小型商用車です。
今回のコンセプトカーでは、その特徴的なシルエットを現代的に再解釈。シトロエンが同時に発表した乗用車版の「2 CV Concept」と同じく、シンプルさや使いやすさを重視しながら、商用車らしい実用性と親しみやすいデザインを表現しています。
ただし、今回のモデルは近い将来の市販車を予告するものではなく、シトロエンのデザイナーが情熱を込めて製作したデザインスタディです。
往年の商用バンがどのような姿で現代によみがえったのか、画像を交えながらご紹介していきたいと思います!
かつての商用バン「2CV フルゴネット」とは?
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| 2CVをベースにした小型の商用向けバン「2CV フルゴネット」Photo by Unsplash/Zoltan Tasi |
2CV フルゴネットは、シトロエンの名車「2CV」をベースに開発された小型商用車です。
1948年に登場した2CVは、シンプルな構造と優れた実用性、手頃な価格を重視して開発されたモデル。都市部から農村部まで、幅広い環境で使える大衆車として長年親しまれました。
その基本設計を仕事向けに発展させたのが、荷物の積載を重視したフルゴネットです。
乗用車版の後部を荷室として活用できる構造にすることで、商店の商品や仕事道具、配達用の荷物などを運べるように工夫されていました。
小型で扱いやすく、維持や運用もしやすいことから、フランスを中心に多くの職人や小規模事業者の仕事を支えてきました。
シトロエンによれば、2CVは1949年から1990年までの生産期間に、商用バンを含めて累計511万4,969台が生産されました。そのうち、商用バン仕様は124万6,335台に達しています。
今回の2CV フルゴネット・コンセプトは、そんな歴史ある商用車の姿を現代に引き継ごうとするコンセプトカーです。
乗用車版「2 CV Concept」を商用バンへ
今回の2CV フルゴネット・コンセプトは、同じくパリモーターショーで公開された乗用車版「2CV Concept」をベースに、その商用車バージョンとしてデザインされています。
乗用車版が初代2CVの丸みを帯びたボディや親しみやすい表情を現代的に再解釈しているのに対し、フルゴネット・コンセプトでは、荷物を運ぶための商用バンらしいシルエットが主役です。
後部には、乗用車版とは異なる箱型の荷室を設け、積載性を意識したスタイルに。ルーフからリアにかけての形状も商用車らしくまとめられ、コンパクトなボディに実用性を詰め込んだデザインとなっています。
フロントまわりには、2CVを思わせる丸みのある造形や親しみやすい表情が受け継がれています。
商用車というと、どうしても機能性を優先した無機質なデザインになりがちですが、今回のコンセプトカーは、シトロエンらしい遊び心や個性も大切にしています。
実用車としての役割を明確にしながら、単なる荷物運搬用の箱には見せない。かつての2CV フルゴネットが持っていた独特の魅力を、現代的なスタイルで表現しているのが特徴です。
目指したのは「仕事を楽しくする」電動商用車
今回のコンセプトカーでシトロエンが重視しているのは、商用車としての使いやすさと、毎日の仕事を少し楽しくしてくれるような親しみやすさです。
シトロエンは、2CV フルゴネット・コンセプトを、手頃で実用的、そして工夫に富んだ電気自動車として構想しています。
商用車は、単に荷物を運ぶだけの道具ではありません。毎日仕事で使うクルマだからこそ、運転のしやすさや使い勝手、維持費などが重要になります。
シトロエンは100年以上にわたり、職人や事業者などのプロフェッショナル向けに車両を提供してきており、今回のコンセプトカーも、そうしたブランドの歴史を現代のモビリティへとつなげる試みです!
また、シトロエンは同時に公開した乗用車版の2CV Conceptでも、シンプルさや軽さ、手頃な価格を重視する姿勢を示しています。
フルゴネット・コンセプトは、その考え方を仕事で使うクルマへと広げた存在。必要以上に複雑な装備や豪華さを追求するのではなく、日々の業務に役立つ機能と、親しみやすいデザインを組み合わせることを目指しています。
なお、現時点ではモーター出力やバッテリー容量、航続距離、積載量などの具体的な技術仕様は公表されていません。電動商用車としての方向性は示されていますが、実際の使い勝手や性能を数値で評価できる段階ではないようです。
市販化の予定はあるのか?
今回の2CV フルゴネット・コンセプトについて、気になるのは市販化される可能性があるのかという点ですが、シトロエンは、このモデルを将来の量産車を短期的に予告するものではなく、デザイナーの自由な発想と情熱から生まれたデザインスタディと説明しています。
つまり、現時点では、この姿のまま市販される計画が発表されているわけではありません。
一方で、今回のコンセプトカーには、商用バンとしての実用性や、親しみやすいデザイン、電動化による新しいモビリティという、シトロエンが大切にしてきた考え方が盛り込まれています。
かつての2CV フルゴネットが多くの事業者に使われていたように、現代の小規模事業者や配達業務に向けたコンパクトな電動商用車には、一定の需要が考えられます。ただし、今回の発表だけで、実際に市販モデルへ発展すると判断することはできません。
それでも、乗用車版の2CV Conceptと並べて商用バンのコンセプトを披露したことは興味深いところです。シトロエンが2CVの歴史を単なる懐かしいデザインとして扱うのではなく、日常生活や仕事を支えるクルマのあり方まで含めて再解釈していることがうかがえます。
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| こちらがベースとなっている2CVコンセプト |
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| 比較してみると、派生の商用バンスタイルとなっているのがわかります。 |
ただ、ベースとなっている2CVコンセプトの方は、具体的な市販モデルへの方向性の反映がアナウンスされているため、もし今後2CVの現代版が市販モデルとして登場し、そのモデルが成功した場合には、今回のような商用向けのモデルがラインアップされる可能性もあるのかもしれませんね。
2CVが持っていた「実用車の魅力」を現代へ
かつての2CV フルゴネットが大切にしていたのは、仕事に必要な荷物を運び、毎日の移動を支え、幅広い人々が使えるクルマであることでした。
今回のコンセプトカーでも、その考え方を受け継ぎながら、電動化時代にふさわしい商用車の姿を探っています。
もちろん、具体的な市販計画や技術仕様は明らかになっていませんが、「実用車だからといって無個性である必要はない!」というシトロエンらしい考え方が感じられる一台です。
クルマが大型化・高価格化し、商用車にも多くの装備や機能が求められる現代に、あえて過去に親しまれたモデルをモチーフにして、シンプルさと親しみやすさを前面に押し出した商用バンのコンセプトカーを生み出したことは、なかなか面白い動きではないでしょうか。
参考資料
Citroën / Stellantis Media
「2 CV FOURGONNETTE CONCEPT: CITROËN REVIVES THE ICONIC SILHOUETTE OF ITS LIGHT COMMERCIAL VEHICLE」
https://www.media.stellantis.com/em-en/citroen/press/2-cv-fourgonnette-concept-citroen-revives-the-iconic-silhouette-of-its-light-commercial-vehicle
Citroën / Stellantis Media
「HISTORIC, ICONIC AND POPULAR: THE 2 CV CELEBRATES ITS 75TH BIRTHDAY」
https://www.media.stellantis.com/em-en/citroen/press/historic-iconic-and-popular-the-2-cv-celebrates-its-75th-birthday













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