世界各国の有名な自動車メーカーのエンブレムの由来まとめ!(画像:Some rights reserved by Axion23) |
■世界各国の有名自動車メーカーのエンブレムの由来をまとめてみました!
世界の自動車メーカーが各社の車に取り付けている個性的なデザインの「エンブレム」は、そのブランドの創業時からの成り立ちや思想など、様々な思いや意味が込められたものとなっています。
普段からそれぞれのブランドの象徴として目にする機会が多い、世界各国の有名自動車メーカー、ブランドのエンブレムのデザインと、その由来をまとめてご紹介したいと思います。
最終更新日2021年9月2日
■自動車メーカーのエンブレムの由来(国内メーカー編)
まずは日本を代表する自動車メーカーのエンブレムの由来をご紹介したいと思います! (画像:Some rights reserved by Toyota Motor Europe) |
まず、日本国内の自動車メーカーのエンブレムの由来をご紹介したいと思います。
普段多く目にするトヨタやホンダ、日産、マツダなどのエンブレムのほか、アキュラやインフィニティなど、日本ではあまり馴染みのない海外向けの高級車ブランドのエンブレムについても掲載しています。
■トヨタ自動車のエンブレム「トヨタマーク」の由来。
トヨタのエンブレム「トヨタマーク」の由来。(画像:トヨタ GT86のプレスイメージより) |
トヨタが1989年の会社創立50周年を記念して発表した現在の「トヨタマーク」は、当時海外で知名度を上げつつ合ったトヨタに相応しく、遠くからでもトヨタ車だと分かることをポイントに、なんと企画に5年もの期間を費やしてデザインされたものとのこと。
トヨタ自動車のエンブレム。(画像:トヨタ公式サイトより引用) |
このトヨタマークはよく見ると3つの円で構成されているのが確認出来ますが、これは「T」を示しているのと同時にトヨタ車のユーザーとトヨタを意味する2つの円を、世界を表す大きな円が包んでいるという意味も込められているそうです。
(参考記事:トヨタ自動車)
■ホンダ・アキュラのエンブレムの由来。
ホンダのエンブレムの由来。(画像:ホンダ シビックタイプRのプレスイメージより) |
シンプルな「H」が印象的なホンダのエンブレムは、こちらの記事によるとマークの縁は三味線の箱の輪郭で、四角を基調に丸みのある張りを付けをイメージしたもののようです。
ホンダのエンブレム |
ホンダの「H」を逆にして「A」という説もあります。(画像:アキュラNSXのプレスイメージより) |
同社の海外向け高級車ブランドとして1986年に開業した「アキュラ」の名前は「Accuracy(正確さ)」を連想させる造語となっており、エンブレムは精密な計測が可能な測定器のノギスをモチーフに「A」に見えるようにデザインしたもののようです。(参考記事:jmca.jp・wikipedia アキュラ)
■日産・インフィニティのエンブレムの由来。
日産自動車のエンブレムの由来。(画像:日産GT-R NISMOのプレスイメージより) |
もともと「ダットサン」で使用されていたロゴが、戦後の財閥解体などを経て日産自動車のロゴとしてローマ字の「NISSAN」となったもののようです。
日産自動車のエンブレム |
海外向けとしてリリースされる高級車「インフィニティ」のエンブレム。
(画像:Infiniti Q70のプレスイメージより)
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また、最近ではスカイラインなど国内向けのモデルにも採用されている同社の海外向け高級車ブランド「INFINITI」のロゴは、無限の彼方へと向かう開けた道と富士山を意味しているようです。(参考記事:complex.com・wikipedia インフィニティ、日産自動車)
■マツダのエンブレムの由来。
マツダのエンブレムの由来。(画像:マツダ アテンザのプレスイメージより) |
マツダの社名は西アジアで人類文明の発祥とともに誕生した神「アフラ・マズダー」の名前とともに、創業者・松田重次郎氏の姓に由来するものとなっています。
この「Mazda」の名前は、東西文明の源泉的シンボルかつ自動車文明の始原的シンボルとして捉え、また世界平和を希求し自動車産業の光明となることを願って名付けられたものと公表されています。
現在のマツダのエンブレムは1997年に制定されたものです。 |
1997年に制定されたブランドシンボルのエンブレムは「自らをたゆまず改革し続けることによって、力強く、留まることなく発展していく」という決意を未来に向けて羽ばたくMAZDAの(M)のカタチにしたものとなっています。(参考記事:マツダ※PDF形式)
■スバルのエンブレムの由来。
昴=六連星を意味するスバルのロゴマーク(画像:スバル BRZのプレスイメージより) |
富士重工業の自動車ブランド「スバル」は、富士重工業が旧・中島飛行機系5社を吸収合併するという形で誕生したことから、この6社を統合する=「統べる」の意味を元に、日本では古くから六連星と呼ばれている昴(プレアデス星団)を型取った形のエンブレムが基本モチーフとして使用されているようです。(参考記事:wikipedia スバル・名前の由来)
スバルは会社名ではなくブランド名です。 |
■自動車メーカーのエンブレムの由来(外車編)
ここからは海外の有名自動車メーカーのエンブレムの由来をご紹介していきたいと思います。 (画像:Some rights reserved by Axion23) |
ここからは海外の有名自動車メーカーのエンブレムの由来についてご紹介していきます。
諸説ある部分もありますが、メルセデスベンツやロールスロイス、フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェなどの高級外車をはじめ、ドイツ車、イタリア車など、日本でも馴染みのある自動車メーカー、ブランドの有名なエンブレムがどのような成り立ちで誕生したのかについても掲載しています。
■メルセデスベンツのエンブレムの由来。
有名なメルセデスベンツのスリーポインテッドスターと呼ばれるエンブレムの由来。 (画像:メルセデスベンツCLAシューティングブレイクのプレスイメージより) |
「スリーポインテッドスター」と呼ばれるメルセデスベンツのエンブレムは、合併前のダイムラー社が使用していたスリーポインテッドスターにベンツ社の円形月桂冠が組み合わせられたものとなっています。
スリーポインテッドスターの3点それぞれには「陸・海・空」の各分野でモビリティーの繁栄が込められているとのこと。
メルセデスベンツのエンブレムの変化。(画像:carlogos.orgより引用) |
ダイムラー社のロゴとベンツ&カンパニーの月桂冠の円形エンブレムが組み合わせられたものが現在まで使用されています。
エンブレムの3点には「陸・海・空」の意味も。(画像:Mercedes-Benz USA google plusより引用) |
ちなみに、このスリーポインテッドスターは1909年に商標登録されて以降現在に至るまで使用されているメルセデスベンツの中でも最も古いデザインの一つとなっています。
(参考記事:メルセデスベンツ)
メルセデスAMGのエンブレムの由来。
メルセデスベンツの高性能モデルを手掛ける「AMG」のエンブレム。(画像:プレスイメージより) |
メルセデスベンツの高性能モデルブランド「AMG」は、1960年代にレース用のエンジン開発に取り組んだエンジニアのヴェルナー・アウフレヒト、エアハルト・メルヒャー、そしてアウフレヒトの故郷であるグローザスバッハの頭文字を取って「AMG」と名付けられました。
「AMG」は、創業から数十年に渡り独立系のチューニングメーカーでしたが、1999年には「ダイムラー」に吸収され、現在ではマイバッハと同じくメルセデスベンツのサブブランド「メルセデスAMG」として、高性能モデルの開発を行なっています。
2010年には同ブランドとして初の独自開発モデルとなる「SLS AMG」を、2015年には独自開発第二弾となる「AMG GT」をリリースしており、2017年にはAMGの創業50周年を記念したハイパーカー「Mercedes-AMG One」が発表され、数年以内の発売が予定されています。
「AMG」のエンブレムは、左側が同社の本拠地があるドイツのアッファルターバッハの紋章で、右側がバルブとスプリングとなっており、5本の傾斜線の付いた「AMG」のロゴとともに、AMGが手掛けたモデルの内外装に取り入れられています。(参考:carlogos.org)
■BMWのエンブレムの由来。
BMWのエンブレムは前身の航空エンジンメーカーに由来したものに。 (画像:Some rights reserved by HighTechDad) |
「バイエルン地方のエンジン工場」を意味する「Bayerische Motoren Werke」の頭文字が社名の「BMW」のロゴは、前身だった航空機エンジンのメーカーに由来し、バイエルンの青空を飛ぶ飛行機の回転するプロペラを意味したエンブレムといわれていました。
しかし、本当は(諸説あるものの)黒い円の部分が同社の母体となった企業RAP MOTOREN WERKE社のエンブレムに由来したものとなっているという説もあり、さらに白と青が組み合わせられたカラーについてもバイエルン州旗がモチーフとなっているようです。(参考記事:マイナビニュース、BMW@FUN)
BMWのエンブレム。(画像:carlogos.orgより引用) |
「BMW M」のエンブレムの由来。
BMW Mのエンブレム(画像はMモデルのプレスイメージより) |
BMWの高性能モデルを手掛けている「BMW M(BMW M GmbH)」は、1972年に設立された「BMW Motorsport GmbH」という会社が源流で、現在は主にBMWの車種をベースにしたチューニングされた「Mモデル」の開発や、モータースポーツ分野も知られています。
そのほか、BMWの各モデルに設定されている「Mパフォーマンスモデル」や、オーナーの好みに合わせたモデルに仕上げるオーダーメイドプログラムの「BMW Individual」などにも関わっています。
「BMW M」のエンブレムは、ブルー、ダークブルー(パープル)、レッドを組み合わせた斜線がデザインされており、これらの色の意味は、それぞれ、BMW及びバイエルン地方を表すブルー、パートナーシップを表す中間の色を意味したダークブルー(パープル)、以前BMWと提携していた米国の「テキサコ」を意味したレッドの組み合わせであると海外サイトなどでは説明されていましたが、国内のBMWディーラーさんがブログで「ブルーはBMWを表すカラー」「ダークブルーは日常的な走行性能とMモデルならではのサーキットで実証されたテクノロジーの融合」「レッドは情熱と優れた性能」の意味があるとご説明されていたので、時代とともにエンブレムの意味合いも変わってきているのかもしれません。参考:Keiyo BMW(ブログ)、carlogos.org
■アウディのエンブレムの由来。
4つの輪が重なったデザインのアウディのエンブレムの由来。(画像:アウディRS3のプレスイメージより) |
4つの輪を組み合わせた「フォーシルバーリングス」と呼ばれる「アウディ」のエンブレムは、同社の前身となる1930年代~1980年代に存在したドイツの民族系資本の自動車メーカー「アウトウニオン」のエンブレムが原型となっているものです。
それぞれの輪はアウディ、DKW(デーカーヴェー)、ホルヒ、ヴァンダラーというアウトウニオン設立に参加した4社の団結を象徴したデザインになっています。
4つの自動車メーカーの団結を象徴したデザインです。(画像:carlogos.orgより引用) |
ちなみに、第一次世界大戦や世界恐慌で経営が悪化し、4社が生き残りをかけて統合するカタチで1932年に誕生したアウトウニオンですが、ドイツが第二次世界大戦に破れたことで本拠地がソビエトに占領され消滅し、その後新たに旧西ドイツに作られた後、1964年にフォルクスワーゲンの傘下に収まり、1969年にNSUを合併してアウディNSUアウトウニオン、そして1985年に現在に続くアウディとなったようです。(参考記事:Gazoo.com)
■フェラーリのエンブレムの由来。
有名すぎる跳ね馬のデザインが印象的なフェラーリのエンブレムの由来。 (画像:フェラーリF12ベルリネッタのプレスイメージより) |
英国のブランド価値調査機関が選んだ2013年の「世界で最もパワーのあるブランド」にも選ばれるなど、非常に価値の高いスーパーカーメーカー「フェラーリ」のエンブレムは、「跳ね馬(プランシングホース)」の絵が有名です。
この印象的なマークは、第一次世界大戦のイタリアの撃墜王フランチェスコ・バラッカの機体から切り取ったマークを元にしたデザインとなっており、1923年にアルファロメオに乗り初優勝した創業者のエンツォ・フェラーリが受け継いだものという説があります。
イタリアのエースパイロットが乗っていた飛行機のマークがもとになっているようです。 (画像:carlogos.orgより引用) |
こちらが飛行機に貼られていたマークです。(画像:Ferrari.comより引用) |
ちなみに、レッドの印象が強いフェラーリですが、コーポレートカラーはイエローとなっており、これはレッド(ロッソ)がモータースポーツでのイタリアのナショナルカラーで、イエローがフェラーリの本社があるモデナのカラーという理由です。
(参考記事:wikipedia フェラーリ)
■ポルシェのエンブレムの由来。
フェラーリと同じく跳ね馬デザインのポルシェのエンブレムには逸話が。 (画像:ポルシェ911GT3のプレスイメージより) |
フェラーリと同じく「馬」が跳ねている姿がエンブレムになっている「ポルシェ」は、同社の所在地となるドイツのバーデンビュルテンブルグ州とシュトゥットガルト市の紋章を組み合わせたデザインとなっています。
イタリアのメーカーであるフェラーリとデザインが似ているのは、先ほどご紹介した第一次世界大戦のイタリアの撃墜王フランチェスコ・バラッカが、戦時中にドイツ軍の飛行機を撃墜し、その機体に付いていた紋章を戦利品として自身の機体に張り付け、それをフェラーリが受け継いだ・・・という説(真相は不明)があるようなので、会社同士は関係ないものの、もしかするとモチーフとなっているデザインは同じ?という数奇な運命が感じられるものとなっています。(参考記事:JAIA 日本自動車輸入組合・wikipedia フェラーリ)
もしかすると数奇な運命が反映されたデザインかも?(画像:carlogos.orgより引用) |
■ランボルギーニのエンブレムの由来。
イタリアのスーパーカー「ランボルギーニ」のエンブレムの由来は。 (画像:ランボルギーニ アヴェンタドールSVのプレスイメージより) |
猛牛がデザインされたランボルギーニのエンブレムは、もともと農家を営んでいた創業者のフェルッチオ・ランボルギーニがトラクターの製造で成功しフェラーリを購入したものの、故障などの多さに不満を抱き、自らスーパーカーを作り始めたという流れがある同社がフェラーリの「跳ね馬」に対抗して付けたマークであるともいわれていますが、もとが農家だった事や本人が闘牛好きだったことなどが理由との説もあります。
本当にフェラーリともめて猛牛ロゴになったのかは不明です。(画像:carlogos.orgより引用) |
ちなみに、フェルッチオ・ランボルギーニがエンツォ・フェラーリともめた事が原因という話が有名ですが、実際のところランボルギーニの成功後は関係が良好だったという説もあるので、真相は分かりませんがある種の都市伝説的な話なのかもしれません。
ちなみにランボルギーニの公式見解では、前身のビジネスで成功していたフェルッチョ・ランボルギーニが「フェラーリと競争するようなスーパースポーツカーを作りたい」と言っていたという話が記載されているので、フェラーリをライバルとして考えていたのは確かなようです。(参考記事:ランボルギーニ)
■マセラティのエンブレムの由来。
槍のマークが印象的なマセラティのエンブレムの由来。 (画像:Maserati GranTurismo MC Stradaleのプレスイメージより) |
「トライデント」と呼ばれるイタリアのマセラティのエンブレムは「海の神 ネプチューンの持つ三又の槍」をモチーフにデザインされたものとなっており、マセラティ兄弟の中でも絵を好んでいたマリオが創業地ボローニャのネプチューン広場の銅像をもとにマセラティのシンボルとなったトライデントエンブレムを発案したとされています。(参考記事:マセラティ公式サイト)
創業地のシンボルをモチーフに。(画像:carlogos.orgより引用) |
■MINIのエンブレムの由来。
現在はBMWのブランドとなっているMINIのエンブレムの由来。 (画像:Mini John Cooper Worksのプレスイメージより) |
1969年から使用されているMINIのロゴは、当時の親会社のBLMC(ブリティッシュ・レイランド・モーター・コーポレーション)時代からのもので、後にローバーへ移った際に羽の部分が付くようになり、2001年にBMWとなってから現在使用されている立体的なデザインのエンブレムになっています。(参考記事:JAIA 日本自動車輸入組合)
BLMC時代のエンブレムは全く違う印象のもので、親会社とともにデザインも移り変わって来たようです。 (画像:carlogos.orgより引用) |
■ロールスロイスのエンブレムの由来。
超高級車「ロールスロイス」のエンブレムの由来。 (画像:ロールスロイス・ファントムのプレスイメージより) |
超高級車の代名詞「ロールスロイス」のエンブレムは、フレデリック・H・ロイスが作った試作車の性能に感銘を受けたビジネスマンのチャールズ・S・ロールスが、二人の名前を繋いだ「ロールス・ロイス」と名付け、その頭文字で「RR」となっています。
「RR」は2人の人物の頭文字、マスコットは後に採用されたもの。(画像:carlogos.orgより引用) |
また、ロールスロイスのマスコットとして有名なフライング・レディとも呼ばれる「スピリット・オブ・エクスタシー」は、自動車雑誌「The Car」の編集者であったジョン・ダグラス・スコット・モンタギューが自身の所有するロールスロイスに取り付けた女性のマスコットが元になっていて、それをロールスロイスが後に公式のマスコットとして採用したものです。(参考記事:wikipedia スピリット・オブ・エクスタシー)
■フィアットのエンブレムの由来。
多くの自動車会社を傘下におさめるイタリア・フィアットのエンブレムの由来。 (画像:フィアット500Cのプレスイメージより) |
1899年にトリノに設立されたフィアットの名前はFABBRICA(工場)ITALIANA(イタリアの)AUTOMOBILI(自動車)TORINO(トリノ)というそれぞれの頭文字が由来となっており、2007年から使用されている現在のエンブレムのデザインは、1939年代から使用されていたシールドをモチーフに、これまでの歴史に敬意を払いながらも、未来へ向かい進化し続けるという意味が込められたものとなっているようです。(参考記事:JAIA 日本自動車輸入組合)
現在のエンブレムは過去に使用されていたロゴがモチーフとなっています。(画像:carlogos.orgより引用) |
アバルトのエンブレムの由来。
アバルトのエンブレム(Photo by Tiard Schulz on Unsplash) |
フィアットベースの高性能モデルなどを展開しているイタリアの「アバルト」は、イエローとレッドを組み合わせた盾の上にサソリが描かれた奇抜なデザインです。
マークの由来については諸説ありますが、創設者がさそり座生まれたっだことからと、この珍しい生き物をエンブレムに選ぶことで、他のロゴと被ったり模倣されたりしにくいのでは?との考えから選ばれたという噂もあるようです。
■アルファロメオのエンブレムの由来。
大蛇と十字が組み合わせられたアルファロメオのエンブレムの由来。 (画像:アルファロメオ4Cのプレスイメージより) |
人間をくわえた大蛇というちょっと怖い雰囲気のアルファロメオのエンブレムデザインは、もともとミラノの貴族ヴィスコンティ家の紋章に左側のミラノの紋章を組み合わせたマークとなっています。(参考記事:JAIA 日本自動車輸入組合)
右は貴族の紋章、左はミラノの紋章だそうです。 |
■ブガッティのエンブレムの由来。
世界最速で最高額の市販車を販売したブガッティのエンブレムの由来。 (画像:ブガッティ・ヴェイロン・グランスポーツのプレスイメージより) |
「ブガッティ」のエンブレムには「EB」の文字がありますが、これはブガッティの創始者、エットーレ・ブガッティを意味するものです。
現在「ヴェイロン」で有名なブガッティは、後に商標を取得しながらも1995年に経営破綻したブガッティ・アウトモビリからフォルクスワーゲンが商標を買い、1856年に造られエットーレ・ブガッティがゲストハウスとして使っていた城を本社として改装し子会社として経営しているブガッティ・オトモビルというメーカーです。(参考記事:wikipedia ブガッティ・JAIA 日本自動車輸入組合)
ブガッティの「EB」は創始者の名前。(画像:carlogos.orgより引用) |
(画像:ブガッティ・ヴェイロン・グランスポーツのプレスイメージより) |
■シトロエンのエンブレムの由来。
歯車「ダブル・ヘリカルギア」のデザインです。(画像:シトロエンDS3のプレスイメージより) |
フランスの自動車メーカー「シトロエン」のエンブレムはVを逆にしたカタチが2つ重なったデザインになっており、このマークは「ダブル・シェブロン」と呼ばれています。
創業者のアンドレ・シトロエンが自動車製造に携わるための大きな財を産み出した山型の歯車「ダブル・ヘリカルギア」をモチーフにしたものとなっており、同社のブランドの原点でもあるデザインが今日まで使用されています。(参考記事:シトロエン公式サイト)
自動車事業へと繋がるブランドの原点がモチーフになっています。(画像:carlogos.orgより引用) |
■プジョーのエンブレムの由来。
1847年に「ブランド」を分かりやすく訴求するために考えられたのがはじまり。 (画像:プジョーRCZ Rのプレスイメージより) |
シトロエンと同じくPSA・プジョーシトロエン・グループの「プジョー」のエンブレムは特徴的なライオンのマークですが、1847年に刃物製造業を営んでいたプジョー兄弟が、自社製品と他社の製品を差別化し、クオリティを分かりやすく訴求したいと考えてマークを付けることを考えたのが始まりとされています。
1858年には商標登録されていたというプジョーのライオンマーク。(画像:carlogos.orgより引用) |
このライオンマークは、1850年にはプジョーの主要製品である鋸の刃への刻印が一般化、1858年には商標登録されており、工具、自転車、バイク、自動車など同社の製品がカタチを変え、エンブレムデザインも進化しながらイメージキャラクターとして現在まで使用されているとのこと。(参考記事:プジョー公式サイト)
ランドローバーのエンブレムの由来。
人気の四駆をラインアップしているランドローバーのエンブレム(画像:Photo by Metin Ozer on Unsplash) |
グリーンに「LAND ROVER」の文字が入った英国の四駆ブランド「ランドローバー」のエンブレムは、誕生からほとんど変更がされていない珍しいロゴとなっています。
本当なのか?と思う逸話ですが、海外サイトによるともともとのデザインは当時のデザイナーが食事をとっていた際にあった缶詰(イワシ缶)のカタチに触発されて作ったという噂もあるようです。。。(参考記事:carlogos.org)
■アストンマーティンのエンブレムの由来。
アストンマーティンのエンブレムデザインは昆虫の羽根がモチーフ? (画像:アストンマーティン・ヴァンキッシュのプレスイメージより) |
ボンドカーとしても有名な英国の高級スポーツカーブランド「アストンマーティン」は、1913年にロバート·バンフォード氏とライオネル·マーティン氏により設立された「バンフォード&マーティン株式会社」がルーツです。
当時ヒルクライムレースが開催されていたイギリスのアストンヒルクライムでライオネル·マーティン氏が好成績を残したことから、後にこの二つの名前を取り「アストンマーティン」に社名が改められました。
2003年から使用されているアストンマーティンのエンブレム(画像:アストンマーティン公式サイトより引用) |
ちなみにアストンマーティンのウイング型のエンブレムアイコンは、日本ではふんころがしと呼ばれている昆虫の「スカラベ」の羽根がモチーフとなっているようで、若干デザインが違うものが1927年から使用されており、1932年以降、現在に近いデザインのものが変化を続けながら使われ、一番新しいデザインは2003年のものです。(参考記事:アストンマーティン公式サイト・Autoblog)
■様々な由来がある自動車メーカーのエンブレム。
各メーカーのエンブレムには、それぞれ様々な歴史が存在しています。(画像:Some rights reserved by Axion23) |
今回は世界の有名自動車メーカーのエンブレムがどのような由来で誕生し、今日まで世界中で親しまれて来たのかを簡単にですがまとめて掲載してみました。
それぞれのエンブレムについては、トヨタのようにメーカーが自社として公表しているものや、ランボルギーニやBMWのように由来について諸説あるものもありますが、(間違いがある場合は訂正致します)それぞれの企業が創業者や創業地、歴史などの中で各社のオリジナリティを反映してデザインした個性的なものが揃っていますね。
この記事に掲載している内容については様々な説があるものも多いのでご注意ください。もっと深い部分で気になる方はお好きな自動車会社の歴史なども調べてみると面白いかもしれません。
世界の「自動車メーカーのエンブレム」の由来をまとめてみました!【日本車、外国車】
Reviewed by hossy
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02 5月
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