「メルセデス・ベンツ Cクラス」大幅進化!史上最大規模の技術アップデートに。
メルセデス・ベンツが「Cクラス」のセダンとステーションワゴンのマイナーチェンジを発表しました。
今回の新型Cクラスの改良は、ビッグマイナーモデルチェンジと言えるようなもので、フロントマスクの変更などのデザイン変更にとどまらず、パワートレインやサスペンション、インフォテインメント、運転支援システムまで幅広く改良。メルセデス・ベンツによると、今回のアップデートはCクラス史上最も包括的な技術アップグレードになるとのことです。
フロントマスクを刷新。イルミネーテッドグリルを初採用
新型Cクラスは、ひと目でCクラスと分かる従来のシルエットを残しながら、フロントとリアを中心にデザインを刷新しました。
最大の特徴は、新しくなったラジエーターグリルです。
クロームで縁取られたグリルには立体的なスターモチーフが配置され、さらにクロームの周囲にはLEDライトガイドを組み込んでいます。市場によっては中央のメルセデス・ベンツスターもイルミネーション仕様となります。
ヘッドライトにはスターをモチーフにしたデイタイムランニングライトを採用。セダンではリアコンビネーションランプにもスターのデザインが取り入れられました。
従来型Cクラスの上品な雰囲気を残しつつ、夜間には光の演出によって存在感を高めるデザインになっています。
さらに、ドアを開けるとサイドシルに組み込まれたライトプロジェクターが地面にメルセデス・ベンツのパターンを投影。ドアミラーからもスターが路面に投影されるという、なかなか凝った演出も用意されています。
正直、ここ最近で発表されていたCLAの新型やAMG GT53 4ドアクーペなどのような感じになるのかと思っていましたが、デザイン的にそっち方向へは寄っているものの、それらのモデルに比べるとビッグマイナーモデルチェンジということもあってか「Cクラス」っぽさの方が残っているように見えますね。
新設定「AMG Line Plus」でさらにスポーティに
新型Cクラスでは、今回初めて「AMG Line Plus」も設定されます。
AMG Lineをベースに、ハイグロスブラックのテールパイプトリムやスポイラーリップ、Night Package、スポーツシートなどを追加。
インテリアにはレッドのステッチとシートベルトも採用され、通常のCクラスよりもスポーティな雰囲気を強調しています。
ホイールは17~19インチを用意し、新たに2種類の19インチAMGホイールも選択可能です。
ボディカラーには「ラベンダーシルバーメタリック」と「ムーディースカイグレーメタリック」という2色が新たに加わりました。
インテリアはSクラスの要素を取り入れて進化
インテリアも大きく手が加えられています。
メルセデス・ベンツは新型Cクラスの室内を「Welcome home」というコンセプトで表現しており、Sクラスから取り入れたデザイン要素とCクラスらしいスポーティさを組み合わせています。
12.3インチのデジタルメーターパネルと11.9インチの縦型センターディスプレイを採用。
ステアリングホイールも改良され、クルーズコントロールやDISTRONICにはロッカースイッチ、音量調整にはローラーを使用するなど、タッチ操作だけに頼らない操作系となっています。
さらに、新しい内装色としてビーチブラウンとチェリーレッドを設定。トリムにはライトオープンポア・バーチウッドやアンスラサイト・バーチウッド、ハイグロスシルバーメタルミックスドファブリックなどが用意されます。
AIを搭載した新世代MBUX。Cクラスが「会話できるクルマ」に
今回のアップデートで最も大きな変化のひとつが、インフォテインメントシステムです。
新型CクラスにはMercedes-Benz Operating System、通称「MB.OS」を採用。ソフトウェアのOTAアップデートにも対応し、購入後も車両の機能をアップデートできるようになっています。
さらに第4世代のMBUXにはAIを活用した「MBUX Virtual Assistant」を搭載。
ChatGPT、Microsoft Bing、Google GeminiのAI技術を組み合わせるマルチエージェント方式を採用しており、状況に応じて異なるAIモデルの能力を活用する仕組みです。
「Hey Mercedes」と話しかけることで、複数の内容を含む複雑な会話にも対応。短期的な会話の文脈も記憶できるため、従来の音声コマンド型アシスタントとは一味違った使い方が可能になります。
例えば、天気や一般的な質問だけでなく、株価、為替、スキー場の雪の状態などについても質問できるとのこと。
さらに「この近くで駐車場を探して」といった検索にも対応します。
Google MapsとAIを組み合わせた新ナビゲーション
ナビゲーションも大きく進化しました。
新型CクラスではGoogle Mapsをベースとしたナビゲーションを採用。Google Cloudの「Automotive AI Agent」とMBUX Virtual Assistantを組み合わせることで、会話形式で目的地や充電ステーション、駐車場などを検索できるようになりました。
さらに「MBUX Surround Navigation」では、カメラやセンサーによって周囲の道路状況を3D表示しながらルート案内を行います。
SクラスやEQSで採用されているARナビゲーションも、今回初めてCクラスに設定されました。
もはやナビゲーションは「目的地まで案内するだけ」の装備ではなく、AIを介してクルマそのものと会話するためのインターフェースへと変わりつつあります。
C 300は258馬力。新しい電動コンプレッサーも採用
パワートレインについても大幅な改良が行われています。
ガソリンおよびディーゼルの4気筒エンジンには第2世代の統合スターター・ジェネレーター「ISG 2.0」を搭載。
最大17kWの追加出力と205Nmの追加トルクを発生し、48V電気システムによってコースティングや回生などにも対応します。
ガソリンエンジンでは、2.0リッター4気筒の「M 254 EVO」を搭載。
新たに電動補助コンプレッサーを採用し、低回転域でのレスポンスを改善しています。ターボチャージャーの弱点であるターボラグを補い、発進時やコーナーからの加速などでよりリニアなパワーデリバリーを実現する仕組みです。
出力は以下の3種類が設定されます。
C 200:177馬力・270Nm
C 250:218馬力・320Nm
C 300:258馬力・400Nm
特にC 300は258馬力を発生し、Cクラスとして十分にスポーティなパフォーマンスを備えています。
また、このほかにも改良型の2.0リッター4気筒「OM 654 EVO」を採用したディーゼルモデルやPHEVモデルのC 400 e 4MATICも用意。
ディーゼルモデルでは最高出力は163馬力と200馬力の2種類が設定され、可変タービンジオメトリーターボや2,200barのコモンレール直噴システムによって効率とレスポンスを高めています。さらにHVO100、B10、B20といったバイオ燃料にも対応しています。
C 400 e 4MATICでは、システム最高出力は290kW(395ps)、最大トルクは650Nm、19.53kWhのバッテリーを搭載し、WLTPで最大100kmのEV走行が可能とアナウンスされています。
電動化が進む一方で、ガソリン、ディーゼル、PHEVという複数の選択肢を残しているのも今回のCクラスの特徴です。
ただ、この辺りのグレードの全部がそのまま日本に導入されるかどうかはわかりませんのでご注意ください。
サスペンションを改良。さらにスポーティなCクラスへ
走りについても細かな改良が行われました。
サスペンションはよりダイナミックな方向へ再調整され、ボディの動きを抑えながらステアリング操作に対するレスポンスを向上。
一方で、Cクラスが得意としてきた長距離走行時の快適性は維持されています。
さらにリアアクスルステアリングも引き続き採用。
最大2.5度の後輪操舵によって最小回転径を43cm縮小し、10.64mとしています。
100km/h以下では前輪と逆方向、100km/hを超えると前輪と同じ方向へ後輪を操舵することで、低速では取り回し、高速では安定性を高める仕組みです。
Cクラスはもともとスポーティなハンドリングと快適性のバランスに定評があるモデルですが、今回のアップデートではそのキャラクターをさらに磨き上げています。
Cクラス エステートは最大1,510Lの荷室を確保
ステーションワゴンの「Cクラス エステート」も同時に進化します。
荷室容量は通常時で490L。リアシートを倒すことで最大1,510Lまで拡大できます。
リアシートは40:20:40の分割可倒式を標準装備し、EASY-PACKテールゲートも採用されています。
スポーツカーのような走りを楽しみながら、家族旅行やアウトドアにも対応できるという、Cクラス エステートならではの実用性も健在です。
運転支援システムも大幅進化
運転支援システムには「MB.DRIVE」を採用。
最大10台のカメラ、5基のレーダーセンサー、12基の超音波センサーを組み合わせ、周囲の交通状況を認識します。
オプションの「MB.DRIVE ASSIST」では車線変更を支援し、「MB.DRIVE ASSIST PLUS」では停止標識や赤信号に合わせた減速などにも対応。
さらに「MB.DRIVE ASSIST PRO」では、混雑した市街地を含むポイント・ツー・ポイントの運転支援を目指しています。ただし、この機能の市場導入はまず中国から予定されています。
駐車についても360度カメラを備えたパーキングパッケージなどを用意。新たな「Reverse function」では、条件が整えば、前進してきたルートの一部を自動的に後退して戻ることも可能です。
DIGITAL LIGHTもマイクロLED化
オプションの「DIGITAL LIGHT」も進化しています。
新世代ではマイクロLED技術と新しい高性能チップを採用し、高解像度の照射範囲を従来システムから約40%拡大。
一方で消費電力は最大50%削減されています。
さらにULTRA RANGEハイビームや、対向車などを眩惑させずに周囲を照らす部分ハイビームなどにも対応しています。
新型Cクラスの価格は?
新型Cクラスは海外では2026年8月18日から注文受付を開始します。
ドイツでの価格は「C 200 Saloon」が4万1,045ユーロ(VAT除く)/4万8,844ユーロ(VAT込み)から。日本円に換算すると大体758万円から900万円くらいですね。
英国では「Cクラス」の価格が46,995ポンドからと発表されています。
日本での価格や導入時期については、今回のプレスリリースでは明らかにされていませんが、一応海外向けの価格や情報は参考になるのではないかと思われます。
「新型Cクラス」は電動化とAI時代に向けた大幅進化
今回のCクラスを見ていると、メルセデス・ベンツがこのモデルを単なる「エントリークラスのセダン」としてではなく、次世代のデジタルカーへと進化させようとしていることが分かります。
デザインは大きく変えすぎず、それでいてイルミネーテッドグリルやスターをモチーフにしたライトによって存在感をアップ。ただ、控えめな感じが好きな方からするとちょっとスリーポインテッドスターを各所に盛り過ぎに思われるかもしれません。
パワートレインでは48Vマイルドハイブリッドを軸に、PHEVでは最大100kmのEV走行を実現し、ガソリン、ディーゼル、PHEVという幅広い選択肢を残しています。
そして最も大きな変化が、MB.OSとAIを組み合わせた車内デジタル環境です。
ChatGPT、Microsoft Bing、Google Geminiなど複数のAI技術を活用するMBUX Virtual Assistantによって、クルマとの付き合い方そのものが変わろうとしています。
これまでのCクラスが「上質でスポーティなプレミアムセダン」だったとすれば、新型はそこにAI、ソフトウェア、電動化という新しい価値を加えたCクラスと言えそうです。
長年にわたってCクラスが築いてきた伝統を守りながら、中身はかなり大胆に変わった今回のモデル。デザイン以上に、見えない部分の進化こそが新型Cクラスの最大のポイントなのかもしれません。
参考資料
・Mercedes-Benz Media「The new Mercedes-Benz C-Class: Refined strength. Trusted continuity」
※本記事は、Mercedes-Benzが2026年8月18日に発表したプレスリリースをもとに作成しています。価格や仕様、装備内容などは市場・グレードによって異なる場合があります。
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