アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー

アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー

アルピーヌが、次期「A110」のデザインを予告する実物大の彫刻作品を公開しました。

今回発表されたのは完成した市販車ではなく、青いベールに覆われたボディを立体的に表現した「彫刻」です。とはいえ、単なるアート作品というわけではありません。

ベールの下には3代目となる次期A110のボディラインやプロポーション、デザインの方向性が隠されており、アルピーヌが「未来のA110」を具体的な形で見せるものになっています。

さらに次期A110は、新開発の「アルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム(APP)」を採用し、パワートレインも完全な電動化が予定されています。

ベールに包まれた次期A110

アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー

今回の彫刻は、低く構えたボディに張り出した4つのホイールアーチ、細く絞り込まれたキャビンを組み合わせたスタイルになっています。

アルピーヌによると、初代「ベルリネット」と現在のA110から受け継いだプロポーションやスタンスを新型でも維持するとのことで、フロントにはV字型のデザインとA110らしいライトも確認できます。

また、このデザインにはフランスを代表する超音速旅客機「コンコルド」からのインスピレーションも取り入れられています。

青いベールが風を受けて張り詰めた状態を表現することで、軽さや空気の流れ、そしてフランスの技術力をイメージしたものだそうです。

アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー
2代目モデルのA110はこんなデザイン。(画像:プレスイメージより)

ちなみに現在のA110はこのようなデザインの車なので、今回公表されたシルエットからも、このデザインのエッセンスを踏襲しつつ、より現代的なスタイルに仕上げられているのものと考えられます。

次期A110はEVスポーツカーへ

アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー

デザイン以上に注目したいのが、その中身です。

次期A110は、新開発のアルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム、通称「APP」を採用し、さらに、現在の1.8L直列4気筒ターボエンジンから、完全な電動パワートレインへと変更される予定です。

A110といえば、軽量なボディによる軽快なハンドリングが魅力のスポーツカーです。そこへ重量のあるバッテリーを搭載することになるため、EV化によって「A110らしさ」をどう維持するのかが大きな課題になります。

800Vバッテリーと2基のモーター

今年7月、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開された開発車両「A110 FUTURE」には、800Vのバッテリーシステムが搭載されています。

特徴的なのは、バッテリーを前後に分割して配置していることです。エネルギー容量を前側25%、後側75%に分け、さらにバッテリーを車体構造の一部として利用する「セル・トゥ・パック」技術も採用しています。

そしてリアには2基の電動モーターを搭載。それぞれを独立して制御することで、左右の後輪へ伝えるトルクを調整するアクティブ・トルクベクタリングを実現しています。

単純に「EVだから速い」という方向ではなく、モーターを利用してコーナリング性能や車両の動きを積極的にコントロールする考え方です。

EVになっても軽さを守れるのか

アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー

ここが次期A110にとって最大のポイントになりそうです。

現在のA110は軽量なアルミニウム製ボディなどによって、軽快な走りを実現しています。しかしEVになると、バッテリーという大きな重量物を搭載しなければなりません。

アルピーヌは前後に分割したバッテリーや、車体構造の一部として機能するバッテリーケースなどを採用し、軽量化と剛性の両立を狙っています。

確かに、デザインだけなら今回の彫刻を見る限り、A110らしさを残した進化形としてかなり期待できそうですが、問題は、その姿で実際に走ったときに「A110らしい」と感じられるかどうかが一番の注目点になりそうです。

次期A110は2027年登場へ

アルピーヌ新型「A110」デザインをチラ見せ!次期モデルはEVへ、伝統を受け継ぐ新世代スポーツカー

アルピーヌにとって、次期A110は3代目となるモデルです。

初代A110は1960年代から1970年代にかけて活躍し、現在のA110は2017年に復活。そして次の世代では、ついに電動化へ進むことになります。

これまでのA110とはまったく同じクルマではありませんが、低いボディやコンパクトなキャビン、4つのホイールアーチなど、デザインにはしっかりとA110の面影が残されています。

一方で、その中身には800Vバッテリーや2基のモーターなど、現代のEVスポーツカーらしい技術が盛り込まれる予定です。

次期A110で本当に気になるのは、最高出力や加速性能の数字よりも、EVになったあともアルピーヌらしい軽快な走りを維持できるのか、そしてこれまでの顧客層にエンジンからEVになったことが受け入れられるかという部分でしょう。

このモデルに限らず、多くのスポーツカーがEVにシフトすると発表をしており、続々と新型モデルの開発が行われているようですが、完全電動化されたスポーツカーで大成功を収めたモデルというと、正直あまり思い浮かばないと思います。

もうすぐ発表される新型のA110が電動化という大きな変化をどう乗り越えるのか。その答えが見えてくるのは、もう少し先になりそうです。

パリでは10月12日から18日まで開催される「パリ・モーターショー」に、この彫刻が展示される予定です。

参考資料