| スピンドルグリルの歴史やこれからの進化を解説!Photo by Unsplash/Rana Singh |
【2026年版】レクサス「スピンドルグリル」とは?意味や由来、誕生から現在までの進化を解説
レクサスのクルマを見たとき、「これはレクサスだ」と感じる特徴の一つが、フロントマスクに大きく配置された「スピンドルグリル」ではないでしょうか。
上下に広がる独特の形状を持ったグリルは、現在ではレクサスを象徴するデザインアイコンとして知られています。
しかし、このデザインが最初からレクサスの全モデルに採用されていたわけではありません。
スピンドルグリルが本格的に登場したのは2012年。新型「GS」の登場が大きなきっかけでした。
当時のレクサスは、現在とは少し違うデザイン哲学を持っていました。そこからスピンドルグリルが生まれ、LSやIS、RX、NX、LCなどへと広がり、やがてレクサスを一目で分かるブランドへと変えていきます。
さらに現在では、電気自動車の登場によって「スピンドルグリル」そのものも変化しています。
スピンドルグリルの登場から現在まで、そして将来を見据えた「スピンドルボディ」という考え方についてなど、今回は、スピンドルグリルとは一体何なのか、なぜこのデザインが生まれたのか、そして現在どこへ向かおうとしているのかを、2026年現在までのレクサスのデザインの歴史とともに振り返ってみます。
レクサスの誕生と「L-finesse」というデザイン思想
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| こちらは初代レクサスLS、日本ではセルシオとして発売されていました。(画像:プレスイメージより) |
そもそも、スピンドルグリルが生まれる前のレクサスはどのようなデザインだったのでしょうか。
レクサスは1989年に北米で展開を開始したトヨタの高級車ブランドです。その後、世界各地へ展開を広げ、日本では2005年からレクサスブランドとして本格的に販売が始まりました。
当時のレクサスがデザインの基本としていたのが「L-finesse(L・フィネス)」と呼ばれるデザイン哲学です。
これは、先鋭を意味する「Leading edge」と、人間の感性や巧みの技による精妙さを意味する「finesse」を組み合わせた言葉とされています。
この時代のレクサスは、いかにも高級車らしい威圧感を前面に出すというよりも、シンプルさや知性、先進性を感じさせるデザインを目指していました。
これはこれでレクサスらしい魅力だったと思います。
ただ、ラインアップが増えていくにつれて、一つの問題も出てきます。
「レクサスといえば、このデザイン」と言えるものがまだはっきりしていなかったのです。
BMWならキドニーグリル、アウディならシングルフレームグリルなど、フロントマスクを見ればブランドが分かるデザインを持つメーカーがあります。
レクサスにも、ブランドを象徴するデザインが必要になっていました。
その答えとして登場したのが、スピンドルグリルでした。
コンセプトカー「レクサス・LF-Gh」がスピンドルグリルの原点
| 2011年に公開されたLF-Ghコンセプトの時点で、そこから続くスピンドルグリルの歴史が本格的にスタートしていきます(画像:プレスイメージより) |
レクサスのスピンドルグリルを語るうえで外せないのが、2011年に発表されたコンセプトカー「LF-Gh」です。
LF-Ghは、2011年のニューヨーク国際オートショーで世界初公開されたミッドサイズのグランドツーリングセダン。車名の「LF-Gh」は「Lexus Future Grand Touring Hybrid」を意味し、次世代のレクサスデザインとハイブリッドGTの方向性を示すモデルとして開発されました。
そして、このLF-Ghで大きな注目を集めたのが、フロント中央に配置された大胆な「スピンドル形状」のグリルです。
| 今こうしてみると、コンセプトデザインが時間をかけて街の中に溶け込んでいったのがわかりますね。 (画像:プレスイメージより) |
当時のレクサスといえば、現在ほどブランドごとのフロントマスクが強く確立されていたわけではありません。そこでLF-Ghでは、ヘッドライトより低い位置にラジエーターグリルを配置し、上下に広がる独特の形状によって、それまでとは明らかに異なる「レクサスの顔」を作り上げました。
しかも、このグリルは単なるデザイン上の飾りではありません。
ラジエーターやブレーキ冷却ダクトとしての機能に加え、空気の流れをコントロールすることで空力性能にも貢献するなど、デザインと機能を一体化させることが狙われていました。レクサスはLF-Ghについて、スタイルと機能性という一見相反する要素を両立させることをデザインのテーマとしていました。
ボディサイズは全長4,890mm、全幅1,870mm、全高1,450mm、ホイールベース2,850mm。後輪駆動を前提としたプロポーションを持ち、レクサス・ハイブリッド・ドライブを採用する次世代グランドツーリングセダンとして提案されています。
個人的に面白いと思うのは、現在では当たり前のように見えるスピンドルグリルが、当時はかなり思い切ったデザインだったことです。
| このコンセプトカーが後のレクサスGSのデザインへ繋がっていきます。(画像:プレスイメージより) |
2011年のLF-Ghを今あらためて見ると、「このデザインが本当に市販車に採用されるのか?」と思うほど大胆です。しかしレクサスは、このコンセプトで示した方向性をそのまま終わらせることなく、翌2012年に4代目「GS」の市販モデルへスピンドルグリルを採用しました。
つまりLF-Ghは、単なるショーモデルではありません。
現在のレクサスを象徴するデザイン言語が、初めて明確な形として姿を現したモデルだったのです。
そして、その後スピンドルグリルはGSだけでなく、LSやIS、RC、NX、RXなどへ広がり、レクサスの「顔」として定着していきました。現在ではさらに「スピンドルボディ」へと進化しています。
そう考えると、2011年のLF-Ghは、レクサスのデザイン史におけるかなり重要な一台と言えるでしょう。
スピンドルグリルは2012年の「GS」から本格的に始まった
スピンドルグリルを語るうえで重要なのが、2012年にフルモデルチェンジした「GS」です。
トヨタは当時の新型GSについて、「一目でLEXUSとわかる先進かつ洗練されたデザイン」をデザインの柱の一つとして掲げ、その象徴としてスピンドルグリルを採用しました。
さらに、2011年の東京モーターショーで発表された次期GSについても、レクサスはスピンドルグリルを「次世代LEXUSデザインの記号性」を生み出すものとして説明しています。
ここは、現在から振り返るとかなり重要なポイントです。
スピンドルグリルは単なる「特徴的なグリル」として作られたのではありません。
レクサスというブランドを、一目で認識してもらうためのデザインだったのです。
そして当時のGSから始まったスピンドルグリルは、その後のレクサスのフロントマスクを大きく変えていくことになります。
そもそも「スピンドル」とは何?その意味と形の由来
| 2012年に発表された「LF-LC Concept」では、大胆なスピンドルグリルが採用されました。 (画像:プレスイメージより) |
では、「スピンドルグリル」の「スピンドル」とは何なのでしょうか。
スピンドル(spindle)とは、糸を紡ぐために使われる紡錘(ぼうすい)を意味する言葉です。
中央が細く、上下に向かって広がる独特の形状が特徴で、スピンドルグリルの形も、この「紡錘」を連想させることから名付けられています。
実際、レクサスの公式資料では、スピンドルグリルを逆台形のアッパーグリルと台形のロアグリルを組み合わせた形状として説明しています。さらに、単なるデザインではなく、空力や冷却性能の向上にもつながる造形として開発されました。
この形を見ると、確かに糸を紡ぐための紡錘をイメージできるかもしれません。
ただ、名前だけを見て「レクサスのルーツである豊田自動織機から直接生まれたデザイン」と考えるのは少し注意が必要です。
トヨタの歴史から考えると、紡績と「スピンドル」という言葉を結びつけたくなるところですが、デザインそのものについては、L-finesseの新たな可能性や機能性を追求した結果として現在の形へ発展しています。
スピンドルグリルは、いきなり現在の形になったわけではない
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| 今程分かりやすいデザインではありませんが、GS以前には「LFA」などにもそれに近いデザインが。 (画像:レクサスLFAのプレスイメージより) |
実は、2012年のGS以前にも、スピンドルグリルにつながるようなデザインは存在していました。
代表的なのが「IS F」や「CT」です。
ただし、これらのモデルのグリルが現在のような完成されたスピンドルグリルだったと考えるよりも、その後のスピンドルグリルにつながるデザインの流れが見えていたと考えたほうが分かりやすいでしょう。
そしてGSで、そのデザインが一気にブランドの顔として明確になります。
このあたりは、スピンドルグリルの歴史を調べると意外と面白いところです。
「GSで突然生まれた」というより、L-finesseをベースにしたデザインが少しずつ変化し、GSで一つの形として完成した、と見ることもできます。
ちなみに、LFAなどは若干スピンドルグリルのようなスタイルのフロントデザインになっていますが、明確に打ち出しの強いグリルデザインとなったのはGSからの流れとなります。
スピンドルグリルはなぜレクサスに必要だったのか?
では、レクサスはなぜそこまでして共通のフロントデザインを必要としたのでしょうか。
大きな理由は、やはりブランドとしての存在感を強めるためだったと考えられます。
レクサスは高級車ブランドとして、メルセデス・ベンツやBMW、アウディなどと競争していかなければなりません。
そのためには、性能や品質だけではなく、
「遠くから見てもレクサスだと分かる」
というデザイン上の個性も重要になります。
2012年のGSについて、トヨタ自身もスピンドルグリルを「次世代LEXUSフェイスを象徴する」デザインと説明していました。
その後、2012年にはLSにもスピンドルグリルが採用され、同年のRXのマイナーチェンジでもGSから続く新しいフロントフェイスとしてスピンドルグリルが採用されています。
こうして少しずつ、レクサスの顔が変わっていきました。
LS、IS、RX、NX……スピンドルグリルは一気に広がった
| フラッグシップモデル「レクサスLS」のF SPORTのデザイン(画像:プレスイメージより) |
GSから始まったスピンドルグリルは、その後さまざまなモデルへ展開されます。
フラッグシップセダンのLSでは、大型のボディに合わせて存在感のあるグリルへ。
ISではスポーティさを強調するデザインへ。
RXやNXなどのSUVでは、車体の大きさやキャラクターに合わせて、より力強いフロントマスクへと進化していきました。
2013年にフルモデルチェンジしたISについても、トヨタは「スピンドルグリルを起点として力強さとスポーティさを表現した」と説明しています。
つまり、スピンドルグリルは全車に同じものを取り付けるための「共通部品」ではありません。
同じ基本的な考え方を持ちながら、それぞれのモデルに合わせて形を変えていく。
これがレクサスのスピンドルグリルの面白いところです。
スピンドルグリルはデザインだけではない
スピンドルグリルを見ていると、かなりデザイン重視のパーツに感じます。
しかし、レクサスの説明を見ると、単なる見た目のためだけに作られたものではありません。
2012年のGSでは、スピンドルグリルについて空力や冷却などの性能向上を活かした造形と説明されています。
つまり、
デザインと機能を一緒に考えて作られたグリル
ということです。
これはスピンドルグリルを理解するうえで、意外と重要なポイントではないでしょうか。
クルマのフロントグリルは、エンジンやラジエーターへ空気を送り込むという役割もあります。
そのため、単純に「カッコいい形」を作ればいいわけではありません。
レクサスは、そこにブランドを象徴するデザインと機能性を組み合わせたわけです。
モデルによって違う「スピンドルグリル」
| 塊感を意識したSUVのNXのグリルデザイン(画像:プレスイメージより) |
スピンドルグリルは、モデルによってかなり印象が違います。
例えばLSのようなフラッグシップモデルでは、メッシュパターンなどを使って高級感と存在感を強調。
一方、スポーツモデルではより低くワイドに見せることで、走りのイメージを強めています。
LCのようなラグジュアリークーペでは、ボディの流れるようなラインとグリルを一体化させることで、スポーツカーとはまた違ったエレガントさを表現しています。
また、2022年以降にリリースされたNXやIS500などでは、メッキ枠を廃止し、塊感を意識した立体的で先鋭的なデザインとなるなど、モデルグレード別や発売された年代によってスピンドルグリルの形状も時代に合わせて変更されているのも特徴です。
| こちらはIS500。グリルのメッキ枠が無くなりよりスポーティな印象に。(画像:プレスイメージより) |
同じ「スピンドルグリル」という名前でも、クルマによってこれだけ表情が変わるのは面白いですね。
だからこそ、レクサスはスピンドルグリルを単純な共通デザインとして扱うのではなく、それぞれのモデルのキャラクターに合わせて進化させてきたのでしょう。
そして現在、「スピンドルグリル」は次の段階へ
ここからが、2015年に公開された元記事にはなかった重要な変化です。
レクサスのデザインは現在、スピンドルグリルそのものから、さらに一歩進んだ考え方へ向かっています。
そのキーワードが「スピンドルボディ」です。
「スピンドルグリル」から「スピンドルボディ」へ
| 電気自動車の時代を意識したRZの「スピンドルボディ」(画像:プレスイメージより) |
レクサスが「スピンドルボディ」という考え方を明確に打ち出したのが、電気自動車「RZ」です。
2022年に発表されたRZでは、従来のスピンドルグリルに代わって「BEV Spindle Body」を採用しました。
これは単なる名称変更ではありません。
エンジンを搭載しないBEVでは、従来の内燃機関車ほど大きなフロントグリルを必要としません。
そこでレクサスは、グリルそのものをブランドの象徴とするのではなく、フロントからボディ全体へスピンドルの考え方を広げる方向へ進みました。レクサスはRZについて、スピンドルグリルからスピンドルボディへの進化を新しいBEVデザインの方向性として説明しています。
これはスピンドルグリルの歴史を考えると、かなり大きな変化です。
2012年には「レクサスだと一目で分かる顔」を作るためにグリルが重要でした。
それが現在では、
「グリルだけではなく、クルマそのものの形でレクサスだと分かるようにする」
という方向へ変わりつつあります。
BEV時代にスピンドルデザインはどう変わる?
| スピンドルボディの進化形デザインを採用するレクサスLM(画像:プレスイメージより) |
レクサスは2021年に発表した「LF-Z Electrified」でも、従来のスピンドル形状をボディ全体へ発展させる「スピンドルボディ」という考え方を示しています。
レクサスによると、これはスピンドルというデザインアイコンを車体そのものの構造へ広げ、技術の進化に合わせて機能とスタイリングを発展させていく考え方です。
そして、この考え方はRZだけにとどまりません。
2023年に発表された新型LMでも、レクサスはフロントデザインを「Spindle Body」の進化形として説明しています。ボディカラーをグリル部分までつなげることで、スピンドル形状をボディと一体化させるデザインが採用されました。
さらに2026年に発表された3列シートBEV「TZ」でも、「spindle body」がデザインの重要な要素として採用されています。レクサスはTZについて、スピンドルボディと幾何学的なグラフィックによって、機能美と空力性能を両立すると説明しています。
| レクサス初の3列シートBEVのSUV「TZ」は電気自動車を意識したグリルデザインに。 (画像:プレスイメージより) |
こうして見ると、スピンドルグリルは消えてしまったというより、より大きなデザイン思想へと姿を変えながら受け継がれていると考えたほうがよさそうです。
スピンドルグリルは「古いデザイン」になったのか?
ここは少し気になるところです。
現在のレクサスを見ると、従来のような大きなスピンドルグリルを持たないモデルも増えてきました。
そのため、「スピンドルグリルはもう終わったのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、レクサスの公式発表を見る限り、そう単純ではありません。
スピンドルという形そのものを捨てるのではなく、グリルという一つのパーツから、ボディ全体のプロポーションや造形へと広げているからです。
2012年のGSが「スピンドルグリル」を使ってレクサスの顔を作ったのだとすれば、RZやTZなどのBEVは「スピンドルボディ」によって次のレクサスの姿を作ろうとしている。
| SUVのRZではスピンドルグリルスタイルは残されつつも、以前のような押し出し感は少ないです。 (画像:プレスイメージより) |
そう考えると、スピンドルグリルの歴史はまだ終わっていないのかもしれません。
レクサスを象徴するデザインは、グリルからボディへ
振り返ってみると、スピンドルグリルはレクサスにとって単なるフロントグリルではありませんでした。
L-finesseをベースにしたデザインから始まり、2012年のGSで「一目でレクサスと分かる」デザインアイコンとして本格的に採用され、その後LSやIS、RX、NX、LCなどへ広がっていきました。
そして現在は、BEV時代に合わせて「スピンドルボディ」という新しい表現へ進化しています。
個人的には、この変化はなかなか興味深いところだと思います。
2012年ごろのレクサスを見ると、「スピンドルグリルをどうカッコよく見せるか」というデザインに見えます。
ところが現在のレクサスを見ると、「スピンドルという考え方をどうクルマ全体に取り込むか」という段階に入っています。
スピンドルグリルからスピンドルボディへ。
レクサスがブランドを象徴するデザインを作ろうとして始めたスピンドルグリルは、10年以上の時間をかけて、その形を少しずつ変えてきました。
これからレクサスの電動化がさらに進んでいけば、私たちが「スピンドルグリル」と呼んでいるものも、今とはまったく違う姿になっているかもしれません。
それでも、ひと目で「レクサスだ」と感じさせるデザインを作るという最初の目的は、これからも変わらないのではないでしょうか。
スピンドルグリルのデザインに賛否が分かれる理由
| 大型SUV「LX」のデザイン。ボディサイズに負けない巨大なグリルが印象的。(画像:プレスイメージより) |
レクサスの象徴として定着したスピンドルグリルですが、登場した当初から誰にでも好評だったわけではありません。むしろ、それまでのレクサスが持っていた控えめで上品なイメージから大きく変わったことで、「派手すぎる」「グリルが大きすぎる」と感じた人も少なくありませんでした。
実際、レクサス自身もスピンドルグリルについて、初めて見たときには「アグレッシブ」に感じられることを意図したデザインだったと説明しています。つまり、万人受けする無難な顔を目指したわけではありません。
一方で、この大胆さこそがスピンドルグリルの大きな役割でもありました。
レクサスは、それまでブランドとして「一目でレクサスだと分かる」デザイン上の特徴が十分ではないと考え、スピンドルグリルによって視覚的なアイデンティティを強めました。2011年の「LF-Gh」で初めて公開され、翌2012年には4代目GSの市販モデルに採用されています。
その結果、現在では好き嫌いは別として、フロントマスクを見れば「レクサスだ」と分かるほど強い個性になりました。
個人的には、スピンドルグリルは「ダサい」というより、ちょっとやりすぎたからこそ成功したデザインなのではないかと思います。
特に大型化したモデルでは、「ここまでグリルを主張する必要があるのか」と感じることもあります。しかし、街中でレクサスを見たときに他ブランドと間違えにくいのも事実です。
そして面白いのは、レクサス自身もこのデザインをそのまま守り続けるのではなく、現在は「スピンドルボディ」へと進化させていることです。
BEVではエンジン冷却のための大きなグリルが必要なくなるため、RZでは従来のスピンドルグリルを廃し、その形状をボディそのものへ取り込んでいます。さらにLBXでも、従来のスピンドルグリルを「壊す」ことで新しいフロントフェイスを生み出すという考え方が採用されています。
つまり、スピンドルグリルは「大きなグリルを付け続けること」が目的ではなく、レクサスらしさをどう表現するかというデザイン思想そのものへ変化しているわけです。
好き嫌いが分かれるデザインだからこそ、記憶に残る。そう考えると、スピンドルグリルはレクサスのブランド戦略として、かなり大胆で成功したデザインだったと言えそうです。
まとめ:スピンドルグリルはレクサスの「顔」からブランドそのものへ
| レクサスLSの将来像をイメージしたコンセプトモデル「LS CONCEPT」(画像:プレスイメージより) |
レクサスのスピンドルグリルは、2012年の新型GSから本格的に展開されました。
その目的は単に特徴的なグリルを作ることではなく、「一目でレクサスと分かるデザイン」を作り、ブランドとしての存在感を高めることにありました。
その後、LSやIS、RXなどへ広がり、モデルごとに形状やデザインを変えながらレクサスを象徴する存在へと成長していきます。
そして現在は、BEVの登場によって「スピンドルグリル」から「スピンドルボディ」へ。
レクサスのデザインアイコンは、グリルという一部分からクルマ全体へと広がり始めています。
スピンドルグリルがこれからどのような姿へ変化していくのか。
レクサスの新型車を見るときは、グリルだけではなく、ボディ全体に「スピンドル」の考え方がどう取り入れられているのかに注目してみるのも面白そうです。
※2015年に公開していた記事ですが、時代の変化に合わせて2026年に全面的に再編集し、現在のレクサスのスピンドルグリル及びスピンドルボディについての内容を新たに公開しました。
合わせて読みたい:進化したレクサスのデザイン
レクサスを象徴する「スピンドルグリル」は、現在も進化を続けています。2026年に登場した新型「NX」では、従来のデザインを受け継ぎながら、より現代的に進化したエクステリアを採用。新世代ハイブリッドシステムなど、デザイン以外の進化にも注目です。
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