フェラーリが特別な顧客の要望に応じてワンオフで製作した新型のサーキット専用モデル「P80/C」 (画像:プレスイメージより) |
■フェラーリが最新ワンオフモデル「P80/C」を発表。
フェラーリは、新型のワンオフモデルとなる「P80/C」を発表しました。
「フェラーリP80/C」は、同ブランドの愛好家からの依頼により2015年からプロジェクトが開始されており、フェラーリのワンオフモデルの中でも最も開発期間が長かった車とのことで、フェラーリのかつてのスポーツプロトタイプを意識した特徴的なデザインに仕上げられたサーキット走行向けの特別なモデルとなっています。
■「P80/C」はフェラーリの歴代スポーツプロトタイプをイメージしたワンオフのサーキット専用車。
今までのワンオフとは異なる?フェラーリのスポーツプロトタイプをイメージしたデザインや設計に。 |
フェラーリが通常ラインアップしているロードカーや、「エンツォ」や「ラ フェラーリ」などの限定的に発売されるモデルとは別に、同社の特別な顧客の要望により、特別に生産される「ワンオフ」モデルが存在しているのは、当サイトでもご紹介しており、最近では、2018年の12月に発表された「SP3JC」など、市販モデルとは異なる個性的なモデルが定期的に発表されていますが、今回発表された最新のワンオフモデル「P80/C」は、488GTBをベースにしつつも、ベースモデルとは全く異なるユニークなスタイルに仕上げられたサーキット走行専用車です。
フロントからのデザインを見るとモーターショーで披露される新しいコンセプトカーみたいですね。 |
「P80/C」は、フェラーリとしても偉大な愛好家と認めるほど知識豊富で、見識あるコレクターという人物が依頼したモデルらしく、クライアントの要望は、フェラーリの歴史の中でも象徴的なモデルにインスパイアされた「現代のスポーツプロトタイプ」を作成することだったとのことで、かつてのプロトタイプ、具体的には「330P3」「330P4」「ディーノ206S」が意識されているとのこと。
■「フェラーリP80/C」はヘッドライトのないユニークなデザインも特徴。
サーキット走行を前提としていることによりデザインの自由度も高く普通の車とは異なる仕上がりに。 |
サーキット走行用としてのみ公認される車であることにより、通常のロードカーとして不可欠な構成要素をなくすことが出来るということで、「ヘッドライト」をなくしてしまい、その部分に330 P3/P4のグリルの エアハウジングを思い出させるスリットを採用、後部も、フロントのデザインを意識した特徴的なスタイルが採用されるなど、色々と自由度の高いデザインとなっています。
この角度から見ると、なんとなくベースモデルが488だということが理解できますね。 |
この「P80/C」は、ワンオフとしては最長の期間をかけて開発が行われており、フェラーリスタイリングセンター、エンジニアリング、エアロダイナミクスのチームがクライアントと共同で原理とビジョンを共有しながらパフォーマンスパラメーターの分析や綿密な空力試験、徹底的なスタイリング研究、長期にわたる技術開発を行い仕上げていったという、今までもワンオフモデル製作とは異なったアプローチにより完成させたワンオフの中でも特殊な車となっているようです。
・そのほかの「フェラーリP80/C」の写真は以下より。
※記事内の全ての画像はPCでクリック/スマホではタップで高画質で拡大表示出来ます。■フェラーリP30公式プロモーションビデオ。
フェラーリが公開した「P80/C」のオフィシャルプロモーション映像「Welcome to the new Ferrari P80/C」はこちら。(12分程度)■「P80/C」は公道走行出来ないサーキット専用車。しかも公式レース向けでも無い設計に?
「P80/C」の価格などは非公表ですが、ワンオフモデルなので数億円単位だと思われます。 |
今までのワンオフを含み、このようなモデルの場合だと、公道走行やレースへの参加を意識した設計となっているものが多い印象ですが、この「P80/C」が珍しいのは、公道を走行出来ないサーキット専用車でありながら、「488GT3」で得られた経験など、レーシングカーの性能を注ぎ込んでいるにもかかわらず、国際的なレギュレーションを無視した設計となっているために公式のレースにも出れないという、正直、ガレージに飾るか、サーキットを借りて走らせるような用途でしか使えないのでは?と思うような、振り切ってしまっている車となっているようで、サーキット専用車やワンオフモデルの中でも異色なのではないでしょうか?
フェラーリ「P80/C」を発表!愛好家の依頼で特別に製作されたワンオフモデルに。
Reviewed by hossy
on
27 3月
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