ベントレー創立100周年を記念したコンセプトモデル「EXP100GT」
2019年7月10日に創立100周年を迎えた英国の高級車ブランド「ベントレー」は、未来に向けた高級車のビジョンを形にしたというユニークなコンセプトモデル「EXP100GT」を公開しました。
「EXP100GT」は、ベントレーブランドが目指す未来の姿をイメージし、自動運転やAIの搭載といったテクノロジー分野、0-100km/h加速が2.5秒未満、最高速度300km/hという高い性能、そして老舗ブランドのクラフトマンシップが融合したコンセプトカーに仕上げられています。
感情を検知するAIを搭載した未来のラグジュアリーEVコンセプトに!
ベントレーが創立100周年に合わせて発表したコンセプト「EXP100GT」(画像:プレスイメージより) |
今回発表されたベントレー「EXP100GT」は、「2035年のグランドツアラー」の姿を体現したという、遠い未来ではなく微妙に具体性のあるテーマで製作されたコンセプトモデルとなっています。
「EXP100GT」には、「ベントレー・パーソナルアシスタント」と呼ばれるAI(人工知能)が搭載されているのも特徴で、このAIのインターフェースとなる「カンブリアクリスタル」がフロントとリアに装備され、このインターフェースに向かって手でジェスチャーすることでAIがコマンドを認識する仕組みとなっているようですが、ここまでは最近の市販車でもありそうな機能でもあります。
中央に見えるのが「カンブリアクリスタル」と呼ばれる制御装置。 |
しかし、このAIが凄いのは、複数のモードにより車内の快適性などを多方面で制御してしまう点で、明るさ、音、匂い、大気の質などの情報が車外から収集され、ガラスルーフに覆われていてもオープントップのような開放感を味わうことが出来たり、逆に、空気清浄機能が働き、ガラスが不透明に切り替わってプライバシーが確保され、外の世界と切り離された状況を作り出すことが出来たり、過去の走行の様子のハイライトを再現することも可能という、まるでSFのようなシステムとなっているようです。
完全自動運転と手動運転の切り替えが可能で0-100km加速2.5秒以下、最高速度300km/hに。
スーパーカーのように大胆に開閉するドアは幅が2メートルもあります。 |
完全自動運転で航続距離700kmのEVモデルということで、インテリアの質感や快適性は高く設計されていますが、ただ単に乗員が快適なだけの車なだけではなく、ドライビングのスリルを楽しみたいときは手動運転することも可能となっており、バッテリーシステムは4基のモーターを駆動し、0-100km加速2.5秒以下、最高速度300km/h、最大トルク1500Nmを発揮するという、ベントレーのスポーツカーらしいハイパフォーマンスな仕様となっているようです。
ちなみに、エクステリアも最先端の技術やデザインが採用されており、回転軸を中心に上方に大きく開く幅2メートルのドアや、車に近づくとグリルからマスコットへと光が走り、その光がボンネットに沿ってキャビンに流れて到達する演出があるマトリクスグリルとフライングBマスコットなど、コンセプトというだけあり近未来感の強い印象のスタイルに仕上げられていますが、さすがに全長5.8メートル、全幅2.4メートルは高級車といえど市販されるには大きすぎな印象ですね。
今回発表された「EXP100GT」はコンセプトカーなので、この状態で市販されることは無いと思われますが、創立から100年経ったベントレーが示したこのような方向性は、今後市販モデルに採用されていく可能性の高い技術ですし、近い将来には、「EXP100GT」のようなクルマは当たり前の存在となっているかもしれませんね。
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Reviewed by hossy
on
16 7月
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