新品タイヤに付いている小さなゴムの毛のようなものは何?

新品タイヤに付いている小さなゴムの毛のようなものは何?

新品タイヤに付いている小さなゴムの毛のようなものは何?実はタイヤ製造に必要な「スピュー」の跡だった!

新品のタイヤを見ていると、トレッドやサイドウォールに小さなゴムの毛のような突起がたくさん付いていることがあります。

「これは何のために付いているの?」

「取らずにそのまま走って大丈夫?」

と気になったことがある人もいるのではないでしょうか。

このゴムの毛は一般に「スピュー(spew)」や「ベントスピュー」などと呼ばれるもので、タイヤを製造するときにできるものです。

決して不良品というわけではなく、新品タイヤならではの特徴ともいえます。

新品タイヤの「ゴムの毛」は何のため?

新品タイヤに付いている小さなゴムの毛のようなものは何?
最初は気になるけど、いつの間にか無くなっているゴムの毛?Photo by Unsplash/Obi

タイヤは、ゴムをはじめ、スチールやナイロンなど複数の材料から作られています。

ブリヂストンによると、製造工程ではさまざまな部材を組み合わせた「生タイヤ」を金属製の型に入れ、熱と圧力を加える「加硫」という工程を行います。このとき、タイヤの溝や形状が成形され、最終的なタイヤへと仕上げられます。

この成形時に、金型の内部に残っている空気や余分なゴムを逃がすための細い通路が設けられています。

その通路を通ってゴムがわずかに押し出されることで、タイヤ表面に細い「毛」のような突起が残ります。

これが、いわゆるタイヤのヒゲです。

なぜタイヤに空気を逃がす必要があるのか?

タイヤは単純にゴムの塊を型に押し込んで作っているわけではありません。

型の中にゴムを入れて熱と圧力を加えながら成形するため、内部に空気が残っていると、タイヤ表面をきれいに成形できない可能性があります。

そこで金型には、空気などを逃がすための非常に細い通路が設けられています。

ゴムがその通路に入り込むことで、完成したタイヤに細い突起が残るというわけです。

つまり、あの小さな毛はタイヤがきちんと成形されるための製造工程の名残なのです。

「タイヤのヒゲ」は取ったほうがいい?

新品タイヤに付いている小さなゴムの毛のようなものは何?
無理に取らなくても走っていればいつの間にか取れてなくなる。Photo by Unsplash/Obi

基本的には、わざわざ取る必要はありません。

新品タイヤに付いている細いゴムの突起は、通常の走行によって路面との接触や摩擦などで自然に取れていきます。

そのため、納車されたばかりのクルマやタイヤ交換直後に毛が残っていても、基本的にはそのまま使用して問題ありません。

むしろ、カッターなどを使って無理に切り取る必要はないでしょう。

特にトレッド面やサイドウォールを傷つけるような作業は、タイヤにとって好ましいものではありません。

タイヤの性能に関係するものなの?

「ヒゲがたくさん付いているほどグリップが良い」といった話を聞くことがありますが、これは基本的に気にする必要はありません。

あの毛そのものが、タイヤのグリップ性能を高めるために付いているわけではありません。

タイヤの性能は、ゴムのコンパウンドやトレッドパターン、内部構造など、さまざまな要素によって決まります。

例えばブリヂストンのタイヤも、天然ゴムや合成ゴム、カーボンブラック、シリカなどの材料に加え、ナイロンやスチールなどの構造材を組み合わせて作られています。

そのため、「ヒゲが残っている=高性能」「ヒゲがなくなった=性能が落ちた」というものではありません。

なぜ新品タイヤにしか付いていないの?

新品タイヤに付いている小さなゴムの毛のようなものは何?
タイヤの髭は新品や新しいものであることの証。Photo by Unsplash/Robert Laursoo

タイヤのヒゲは製造時に金型から押し出されたゴムによるものなので、基本的には新品の状態で目立ちます。

走行を始めれば徐々に擦れて短くなり、やがてほとんど見えなくなります。

タイヤを新品に交換した直後にだけ見られるため、普段あまりタイヤを意識していない人にとっては、突然現れたように感じるかもしれません。

実際には、タイヤが工場で作られる段階から生じているものなのです。

新品タイヤの「ヒゲ」は製造の証

新品タイヤに付いている小さなゴムの毛。

その正体は、タイヤを金型で成形する際に生じるスピューと呼ばれるゴムの突起です。

見た目には少し不思議ですが、タイヤの製造工程を知ると、あの小さな毛にも意味があることが分かります。

そして、走り始めれば自然に減っていくため、基本的にはそのまま使用して問題ありません。

普段何気なく見ているタイヤですが、実はその表面には、安全に走るための技術だけでなく、タイヤが完成するまでの製造工程の跡も残っているというわけです。

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